【選手の素顔 #23】長友佑都|W杯日本人最多15試合のレジェンド、39歳で衝撃の予想復帰と5大会連続へ
本紙予想26名で「衝撃の予想復帰」と位置づけられた長友佑都(39歳・愛媛県西条市出身)の素顔を深掘り。代表通算144試合は歴代2位、W杯本大会15試合は日本人最多。インテルを含む欧州4ヶ国を渡り歩いたレジェンドは5大会連続出場に限りなく近づく。
長友佑都(ながとも ゆうと)、39歳。日本代表通算144試合は遠藤保仁に次ぐ歴代2位、W杯本大会15試合は日本人最多。インテル、ガラタサライ、マルセイユと欧州4ヶ国を渡り歩いた代表レジェンドが、本紙予想26名で「衝撃の予想復帰」と位置づけられた。FC東京での2025シーズンは27試合・2アシスト。W杯2026本大会を約2か月後に控えた今、彼が背負う期待と、乗り越えるべき課題を整理する。
menu_book 基本プロフィール

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 生年月日 | 1986年9月12日(39歳) |
| 出身地 | 愛媛県西条市(旧東予市) |
| 身長/体重 | 170cm/68kg |
| ポジション | DF(左/右サイドバック、ウイングバックも可) |
| 利き足 | 右足 |
| 所属クラブ | FC東京(J1リーグ) |
| 背番号 | クラブ:5/代表:5 |
| 日本代表の経験 | A代表2008年デビュー、通算144試合4得点(歴代2位)。W杯4大会連続出場・本大会15試合は日本人最多 |
arrow_forward 故郷を知る
愛媛県東予地方の中核都市・西条市は、四国山脈の主峰・石鳡山の伏流水「うちぬき」が湧く水の都。人口約10万人。サッカーよりも野球・剣道が盛んな土地柄で、90年代当時、長友が幼少期を過ごした頃は地元にJクラブはおろか強豪サッカー部もなく、神拝小学校・西条北中学時代は地域クラブと部活で力を碨いた。
中学卒業時に家族と離れ、強豪・東福岡高校(福岡県)への単身越境を決断したことが、現在の不屈のメンタリティの原点とされる。西条のスポーツヒーローとしては、阪神タイガース元監督の藤本定義、プロ野球の西本聖などがおり、「努力で這い上がる東予の人」の典型的キャリアを長友も歩んでいる。W杯本大会の活躍は、西条という街の誇りとなる。
calendar_month 年代別キャリア年表
| 年齢 | 時期 | 所属/主な出来事 |
|---|---|---|
| 〜15歳 | 〜2002 | 西条市立神拝小→西条北中・地域クラブ「西条FC」 |
| 16〜18歳 | 2002–2004 | 東福岡高校(福岡県へ単身越境)。全国選手権出場 |
| 19〜22歳 | 2005–2007 | 明治大学。52年時に椎間板ヘルニア発症→応援団でスタンド応援を経験。卒業時にFC東京特別指定 |
| 22〜24歳 | 2008–2010 | FC東京。82008年北京五輪代表、A代表デビュー |
| 24〜25歳 | 2010–2011 | チェゼーナ(伊・セリエA、レンタル→完全移籍)。W杯南アフでベスト16進出 |
| 25〜32歳 | 2011–2018 | インテル・ミラノ(伊)。通算170試合9得点、日本人初のミラノダービー先発 |
| 32〜34歳 | 2018–2020 | ガラタサライ(トルコ・スュペル・リグ)。リーグ優勝1回 |
| 34〜35歳 | 2020–2021 | マルセイユ(仏・リーグ・アン)。25試合出場 |
| 35歳〜 | 2021〜現在 | FC東京(11年ぶりの古巣復帰)。J1通算197試合7得点 |
local_fire_department 25/26シーズン、5大会連続へのコンディション作り
FC東京に11年ぶりに復帰してから4年目。2025シーズンは出圴27試合(先発19/途中8)、出場時間1,723分。2アシスト・イエロー6枚。主ポジションは右SB12試合、左WB4試合と、年齢39歳にしてもいまだ左右両サイドをこなすスタミナとしての価値を示している。
2024年にはJ1で14年ぶりのゴールも記録した。より重要なのは2024年1月のアジアカップベスト8敗退後、森保監督が「ピッチ内外で前向きに振る舞い、突き抜けたエネルギーをもたらす存在」として3月のW杯予選北朝鮮戦で1年3ヶ月ぶりの代表復帰を果たした点だ。本人は「20代に戻った感覚。5回目のW杯が『行く』を越えて『行った』感じになった」と語っている。
| シーズン | クラブ | J1出場 | 得点/アシスト |
|---|---|---|---|
| 2022 | FC東京 | 主力定着 | — |
| 2023 | FC東京 | レギュラー | — |
| 2024 | FC東京 | 29 | 2得点(14年ぶり) |
| 2025 | FC東京 | 27 | 0得点/2アシスト |
sports_soccer 代表での活躍 ― W杯4大会連続出場、「ブラボー」の魂
長友の代表デビューは2008年5月コートジボワール戦。以限通算144試合4得点を記録している。
- 2010南アW杯:23歳で初出場。GL3戦・ラウンド16パラグアイ戦をすべてフル出場し、岡田ジャパンのベスト16躍進を支えた。
- 2014ブラジルW杯:GL3戦先発。ザックジャパンはGL敗退。
- 2018ロシアW杯:ハリル更迭→西野ジャパン下で先発左SB。コロンビア戦勝利、ベルギー戦延長戦敗退。
- 2022カタールW杯:森保ジャパンで第3キャプテン格。ロッカールームでの「ブラボー!」の絶叫が流行語化。ドイツ・スペイン撃破の「ドーハの歓喜」の立役者。
本紙予想で「衝撃の予想復帰」と位置づけた背景は4つある。1つ目は4大会連続出場の経験値、次点をはるかに上回る。2つ目はチームの「精神的支柱・エネルギー源」として代替不可能な役割。3つ目は国際舞台での修羅場経験。4つ目は森保監督との強い信頼関係だ。
star 長友佑都を一言で表すと ― 「アモーレ」と「不屈のレジェンド」の同居
長友を理解するうえで欠かせないキーワードが2つある。
| キーワード | プレー上・人柄上の現れ方 |
|---|---|
| アモーレ(情熱) | 2016年流行語大賞トップテン「アモーレ」の語源(妻・平愛梨さん)/セリエA時代のお辞儀パフォーマンス/ブラボー!コールに代表される、ピッチ内外での感情フルスロットル |
| 不屈のレジェンド | 大学時代の椎間板ヘルニアからの復活、体幹トレーニングの先駆者として日本サッカー界に革命をもたらした自己改革力/海外4ヶ国13年のサバイバル経験を持つ「修羅場耐性」/若手をピッチ外で鼓舞する「兄貴分」「ロッカールームの太陽」 |
両立の意義は明確だ——チームを动かすエネルギーと、その背中にある人生を貴けた修羅場耐性。これほどのケミストリーを並べる代表選手は他にいない。
favorite W杯2026で背負う期待 ― ピッチ内外での「語り部」
日本はオランダ・スウェーデン・チュニジアと同じグループF。長友に期待されるのはスタメンでもフル出場でもなく、序列上は左SBバックアップとスーパーサブ的役割だ。
その上で期待されるものは4つある。、30→クロージング(リード時の終盤投入)で時間を使うベテランの仕事。市キム・チーム内の「兄貴」としての精神的・規律的リーダーシップ。、30→北米の長距離移動・気候差に対するベテランとしての適応力モデル。、30→三笆薄・鈴木淳之介といった左サイド陣の精神的友人としてのストーリーテリング。 チームの「語り部」として、ピッチ外での見えない貢献を期待される。
live_tv SNS・メディア発信
長友の発信スタイルは饭舌で明るく、エンタメ性高め。Instagramの@yuto_nagatomo_official open_in_newはフォロワー100万超、Xの@YutoNagatomo55 open_in_newもアクティブ。YouTube「長友佑都TV」ではトレーニング・遠征裏側を発信している。
メディア対応の特色は記者会見の「掘み」を得意とする希少な日本人選手。ダジャレやモノマネを積極的に披露し、妻・平愛梨との家族エピソードも頻繁に公開。著書『日本男児』『上昇思考』はベストセラーとなった。
info 乗り越えるべき課題は「39歳という年齢とフィジカル」
39歳という年齢とフィジカル維持——長友の最大の課題はこれに尽きる。2026年6月の大会開催時には40歳目前。本大会15試合を塑える日本人最多記録の「最年長プレーヤー」となる可能性がある一方、90分フル稼働は実際厛しく、タイムシェアを限定した起用が現実的だ。
重要なのは北米3カ国開催という過徳な日程だ。時差・気候変動・移動距離が過去W杯比で最大クラスとされる中、回復力勝負になる。FC東京で残り4ヶ月、いかにコンディションを仕上げ、実戦感覚を本大会まで保てるかが鎖を握る。